はじめての展示会出展で知っておくべき・抑えておきたい5つのこと

img_20160602

製造業の営業開拓の手段として活用される「展示会」ですが、出展する際には事前に知っておきたい、抑えておきたいポイントがあります。とくに初めて出展を考えている方はまずこのポイントを抑えた上で、ブースの内容や準備物を決めていきましょう。

目次
1. 展示会とは?
2. 展示会は日本でどれくらいあるか?
3. 展示会に来場する人はどんな人?
4. 展示会来場者の興味関心は何か?
5. 展示会に出展する目的を明確にする。

1.展示会とは?
そもそも展示会とは何か、いつから何を目的にして開催されているものなのでしょうか。
展示会は、メーカーや問屋が新製品などを発表し、興味を持った来場者を新規顧客として開拓し、販路を拡大するなどの目的で行なうものです。
店舗で商品を陳列して、通りかかる方々や、来店された方に見てもらう「展示」という意味ではなく、さらにひとつふみこんだ、取引を前提とした商談を行なうことを目的とした「展示」を行なう場所だといえます。
その展示会は、メーカーや問屋が単独で開催する他、イベント企画会社の主催により、多数の企業が参加する合同展示会も実施されています。
メーカーや問屋にとっては、不特定多数に向けた広範囲にわたる広告活動に頼るだけでなく、従来の顧客や、有力な見込み客となるユーザーに直接製品をアピールできるメリットがあります。
日本国内では1950年代に東京と大阪で開催されたのが始まりだといわれており、以降は年々開催回数も増え、企業と企業とをつなぐ役割をはじめとして、高い経済効果が得られるようになっています。

2.展示会は日本でどれくらいあるか?
現在、日本国内で行なわれている展示会の開催数は年間で1000回ほどだといわれています。
開催されている展示会の内訳ですが、製造業の関連が特に多いようです。
最も開催回数が多いのが、「産業機械・機器全般」です。
次いで「計測・分析・検査・試験機器」、「電気・電子・通信・半導体」、「環境・エネルギー」と続き、その次に製造業の機械関連以外となる「食品・飲料・厨房関連等」が出てきます。
ここでわかるのは、展示会に出展するのは、一般消費者に向けた製品や商品ではなく、企業や団体が顧客となるBtoBの製品や商品が絶対的多数になるということです。
その展示会の主催者ですが、団体の主催が最も多く、次いで出版社・放送局・新聞社となっています。
団体とは工業会や業界団体等で、所属する企業に出展を呼びかけ、参加した企業が会場内にブースを出展します。
出版社や放送局が主催する場合は、ひとつのテーマを決めて、その業種の企業を集めての開催となります。

3.展示会に来場する人を知っておく。
展示会に訪れる方の大半は、製品の導入にあたって、その候補を選択、情報収集をする立場にある中間管理職の社員及びその部下にあたる若い年代の社員が多いようです。
決済権を持つマネージャークラスの社員や、経営者や役員クラスのトップが直接展示会に出向いてくるケースは割合としてはかなり低い数字になっています。
また、展示会に来場するにあたって、あらかじめ具体的な製品導入の意思を持っている方はほとんどいないものと思われます。
新製品の情報を集め、会社に持ち帰って精査し、導入の検討段階に進めるかどうかを稟議する、そのような流れで動いていくため、展示会のブースで具体的な購入の商談が行なわれることはまずありえないと考えていいでしょう。
せいぜい見積もりの依頼であるとか、具体的な納期の確認など、契約した場合の諸条件の確認程度、つまり製品そのものの情報収集に加えて、条件面の情報収集が行なわれることになります。
展示会に来場されるのは、そのような情報収集を行なう立場の方がほとんどだといえます。

4.展示会来場者の興味関心は何か?を把握しておく。
展示会を訪れた方は、すべてのブースを見てまわるわけではありません。
歩きながらそれぞれのブースに目をやりますが、足を止めて製品や商品をじっくりと見ることは多くはありませんし、担当者と言葉をかわすに至るケースはその何分の1かでしょう。
先にも述べたように、展示会に来場されるのは、新製品の情報収集を目的とした中間管理職までの社員であることがほとんどです。
その「情報収集担当」の方々が何に興味を持ち、関心をひかれるかですが、「自分の会社の業務に役立つものはあるか」が最も大きいと思われます。
そして、その「役立ちそうな製品」については、カタログやパンフレットを集めるだけでなく、金額や納期など具体的な取引条件まで情報を得ようと考えます。
ただ、決済権があるわけではないので、それらはあくまでも情報を得る行動でしかありません。
また、同じ会場で別のブースに似たような製品を見つければ、そこでまた同じようにカタログとパンフレットを集め、取引条件をたずねるでしょう。

5.展示会に出展する目的・ゴールを明確にする。
展示会に出展する目的は、基本的には新規顧客開拓です。
理想としてはその場で商談し、成約につなげられれば良いのですが、来場者のほとんどは情報収集を目的としているため、ブースでの商談が行なわれる可能性は非常に低いと言わざるをえないでしょう。
見積の依頼や納期の確認等は、相手方にとっては商談ではなく、情報収集のひとつでしかありません。
そのことを理解した上で、展示会は顧客開拓のきっかけづくりとして考えるべきであり、その場で顧客を獲得できるものではないと意識して、情報収集に努める来場者に対して必要な情報を確実に提供し、スムーズな検討と、自社製品の選択がなされるような仕掛けづくりをすべきです。
その後のフォローと商談までの道のりを明確に描いておくことで、展示会に出展する際に必要な資料やWEBサイト、プレゼンテーション、映像などが明確になります。まずは、展示会に出展する目的(ゴール)を明確にしてから準備に取り掛かりましょう。

あなたにお勧めの記事

スマホメーカーの会社案内映像5選!伝えるのは会社のストーリー…
日本のものづくりの要!家電メーカーの会社案内映像5選②
日本のものづくりの要!家電メーカーの会社案内映像5選①
エネルギーの未来を担う企業の自己紹介!太陽光パネルメーカーの…
これぞ日本のものづくり!精密機器メーカーの会社案内映像5選
食品加工メーカー会社案内映像5選