ノートパソコンやスマートフォン、タブレット端末などの普及により、映像が簡単に持ち運べる時代となりました。そのために、営業時に動画を活用する企業が増えてきています。営業ツールとしての宣伝動画には、どのような効果が見込めるのでしょうか。また、動画を制作、発注する際に注意する点はあるのでしょうか。ここでは営業用の動画の制作とその事例について、紹介していきます。
1 営業ツールとしての動画
1.1 持ち込み営業用の動画と端末
1.2 プレゼンテーション用の動画と端末
2 営業用動画に最適な長さ
3 営業用動画を作る目的
3.1 商品の紹介動画
3.2 企業のイメージ動画
4 動画発注のポイント
8 まとめ
1 営業ツールとしての動画
ビジネスの営業ツールとして、動画を活用する企業が増えてきました。営業に動画を活用するメリットして、「営業マンのスキルに関わらず商品の特性を伝えることができる」という点があります。営業に効果のある動画を持ち込み、顧客に視聴してもらうことができれば、全ての顧客に同じ情報を伝えることができるのです。
1.1 持ち込み営業用の動画と端末
持ち込み営業などで動画を用いる場合、その場で視聴してもらうということが、重要なポイントとなります。DVDにして顧客に手渡す、QRコード付きのリーフレットを置いてくる、などの方法もありますが、「あとで見ておいてください」と言われても、なかなか見てくれない場合が多いものです。
現在、営業時に活用されている端末は、タブレットが中心のようです。少し前にはノートパソコンを見かけることが多かったのですが、起動に多少の時間がかかるなどのデメリットがあります。端末を取り出し、すぐに動画にアクセスできるといったメリットを重視するなら、タブレット端末が最適と言えるでしょう。Android、iPad、Windowsなどの端末がありますが、どのOSでも同じように動画が再生できます。AndroidOSの端末の方が、比較的安価に手に入ります。
1.2 プレゼンテーション用の動画と端末
客先の会議室や展示会で、営業用動画を視聴してもらう場合には、プロジェクターやテレビなどを活用する必要があります。タブレットやスマートフォンでも、プロジェクターに接続することは可能ですが、その場で利用できるプロジェクターが古い場合などを考慮すれば、ノートパソコンがより適切でしょう。
DVDの再生装置がある場合は、DVDに焼いていく必要があります。USBメモリスティックに入れた動画を再生できるプロジェクターもありますので、型番が確認できるようなら、チェックしておいた方が良いでしょう。DVDの再生エラーの可能性も考えて、動画を入れたノートパソコンも持参した方が確実です。最悪の場合、ノートパソコンで直接視聴してもらう必要があるかも知れません。
2 営業用動画に最適な長さ
顧客に営業用の動画を見てもらう場合、できるだけ1分程度、長くとも5分程度までの動画にしておいた方が良いでしょう。10分以上もある動画を、人は真剣に見ることができません。テレビのコマーシャルは、基本的に15秒か30秒程度です。それだけの時間があれば、商品の特徴やイメージを伝えることは可能と言えるでしょう。
商品の説明のために、どうしても長い動画が必要ならば、最初の1分程度にダイジェストを入れておくという手法もあります。全編の予告編のようなイメージのダイジェスト版を作り、最初の部分だけでも視聴してもらいます。
3 営業用動画を作る目的
営業用動画を制作するときに、どのような目的で使用されるのかを明確にした方が、より効果の高い動画になります。例えば、営業マンが飛び込み営業時に利用する動画と、自社のウェブサイトにアクセスして来た人に対しての説明動画の場合、視聴者の商品に対する関心度は全く異なります。
視聴者の関心度が低い場合には、できるだけ短めの、イメージを伝えるような営業動画が最適です。ターゲットが製品に関心を持っていることが確実な場合には、より詳細な、商品の仕様を伝えるような動画が効果的です。
3.1 商品の紹介動画
BASIO 製品紹介動画
AUのスマートフォンの紹介動画です。細かい仕様などが紹介されているので、商品に興味を持っている人向けの動画です。1分程度にまとめられています。
「ゼロ仕立て」商品紹介動画
スーパーの店頭などでも上映されるタイプの商品紹介動画です。商品の特徴が詳細に解説されています。
アラウーノSⅡ 商品紹介
5分程度の詳細な説明動画です。トイレの新築やリフォームを検討し、ショールームなどに出向いた顧客向けの、詳細な解説です。
3.2 企業のイメージ動画
respon イメージ動画
スマホアプリ紹介のイメージ動画です。利用するシーンとターゲットを絞ったイメージ動画となっています。
CO・OP商品ブランドイメージ動画
コープの商品のイメージ動画です。主婦向けに、安心、安全といった印象を重視した宣伝動画です。
盛岡ブランドプロモーション動画「もりおかっていいなぁ」
盛岡ブランド商品のプロモーション動画です。地元の人々の映像を使い、顔の見える、親しみの持てる、生産者のイメージを印象づけています。
4 動画発注のポイント
営業用動画を制作する際に、どういったシチュエーションで利用される動画なのか、だれをターゲットとしているのかを明確にすることが大切です。持ち込み営業用の動画を、ウェブサイトに置いておくことも可能ですが、目的別に異なるパターンの映像を発注した方が、より効果が高いでしょう。
同じ撮影素材を用いて、長さの異なる複数パターンの映像を発注する場合、まとめて発注すれば料金が安くなる場合があります。製作会社に相談してみると良いでしょう。
5 まとめ
顧客の関心度を意識して、より興味を持ってもらえる営業用動画を制作しましょう。宣伝用動画があれば、常に安定した情報を顧客に伝えることができます。現在では、映像を持ち運べる端末も安価に入手できるようになっています。展示会やプレゼンテーションといった場においても、宣伝用動画があれば、効果的に商品の特徴を伝えることが可能です。