製造業の人材採用になぜ動画が効果的なのか?

学生の就職活動に、SNSをはじめとするインターネット技術が活用されていることは周知の事実です。ネットワークでの情報拡散が引き起こすデメリットに、頭を悩ませている人も多いでしょう。しかし、それを逆に利用する方法があれば、企業側のメリットに変えられるのです。今回は、インターネットと就職活動のあり方について確認したうえ、製造業の採用活動に動画を組み込むことで得られるメリットについてご説明します。

 

 

現代の会社選びの方法

求人票や会社説明会だけで採用が終了する時代は既に終わりを告げました。調査によれば、じつに大学生の約95%がインターネット情報をもとに企業を判断しているからです。しかも、やっかいなことにインターネットならではの特性が、採用活動をより一層困難なものにしています。企業側がコントロールできる部分と、コントロールしにくい部分があるのです。

(出典:日本生産性本部「平成24年度新入社員の『働くことの意識』調査結果」2012年6月)

 

インターネットで公式情報を閲覧

自社のホームページや求人サイトに掲載した採用情報は、基本的に信用されているようです。もちろん、掲載内容を決めるのは企業側ですので、コントロール可能ということになります。しかも、即時に情報が更新されるのですから、その意味では管理が楽だと言えるでしょう。

一方で、各社横並びですから、競合他社などと容易に比較されるというデメリットもあります。それぞれ工夫して情報の洪水に埋もれないようにしなければなりません。

 

SNSで情報を共有

やっかいでコントロール困難なのがこちらです。Twitterやラインなどを使って友人同士や同じ世代の就職活動生で情報を共有するのは、もはや一般的でしょう。正しい情報が拡散する分には構いませんが、誤解や曲解が流れ始めても止めようがありません。それどころか、下手に止めようとして「炎上」することさえあるのです。

このような事態を防ぐには徹底した予防しかありません。誤解が生じることのない平易な表現を心がけることや、文章と違って情報の切り貼りをしにくい、画像や映像を使って発信することが重要です。

 

会社選びで重要視されるポイントは?

製造業の求職者がインターネットで確認しようとしているのは、会社概要や製品情報だけではありません。むしろ、本当に探しているのは社員や顧客が発した生の声です。また、ささいな情報から真実に近付こうと、あれこれ想像することもあります。何を見られているか知っておけば、企業側も対策の打ちようがあるでしょう。

しかし、そそも下記のような事柄は外部に出される前に内部で処理しておくべき問題です。外で言いふらすくらいなら、上司なり同僚なりに相談してくれれば良かったのに、それを言い出せない雰囲気があるのかもしれません。

 

長く続けられそうか

身体への負担、精神への負荷といった愚痴がブログや掲示板で発せられていると、それを見た求職者に「自分には向いていない企業だ」と判断されがちです。しかも、求人に応募しないだけならともかく、わざわざ悪い評判として再発信されてしまうケースが少なくないのです。こうなると、はじめはたった1つの愚痴だったにもかかわらず、コピーや孫コピーが量産されてインターネット上に大量の愚痴が掲載されることになります。後から見た人はたくさんの悪評がある企業だと思い、さらに注意喚起をする。これの繰り返しですから、まったくもって負のスパイラルそのものです。

また、製造業であってIT企業でもないのに社員の平均年齢が若いとか、頻繁に社員を募集しているといった情報から、辞めていく人が多いに違いないと決めつけられることもあります。本当は業績が拡大しているために社員を急募しているのかもしれません。しかし、「業績拡大中につき」というワードは当のブラック企業がよく使う言い回しであるとされ、誤解から確信を招く結果になることもあります。

 

安心できる仕事内容か

法令遵守に問題があるとか、フェアな取引か疑問だといった評判も、あっという間に共有されるものです。そして、容赦なく叩かれます。じっさい、食品製造業での産地偽装や、過労死などの記事が出るたびにブラック企業だと吊し上げられ、さんざんに叩かれているのを目にした人も多いでしょう。当然のことながら、求職者はそのような騒動に巻き込まれたくありません。

 

顧客からの評判

企業の内情をインターネットに投稿してしまうのは、自社の社員だけではありません。お取り引き先や顧客など、企業に関わっている人すべてが不用意に何かを書き込む可能性があります。しかも、そのような投稿は一次情報として容易に信用される傾向があるのです。飲食店を選ぶ時に『食べログ』の口コミ情報を参考にするのと同じ感覚で、企業を選ぶ時も顧客からの口コミを重視しているのでしょう。

 

インターネット時代の会社説明会

これまで見てきたように、インターネット上の情報をコントロールするのは非常に困難です。これからは全ての情報が新卒者に共有されることを前提に、会社説明会を設計しなければなりません。しかし、それは悪いことばかりではないのです。理解したうえで上手に使えば、メディアミックス戦略のような相乗効果を生み出すことも可能でしょう。

 

こんな会社説明会は嫌われる

実は「普通」なだけで嫌われる可能性があるのです。

専門性のある学生を除き、ほとんどの新卒者は可能な限り多くの企業を回ろうとします。初めのうちは気合も入っていますが、次第に熱意が下がりがちになるのが実態です。落ち続けて自信を失っているうえ、どこの会社説明会も似たような内容でうんざりしてしまうからです。生まれてこのかた「失われた20年」を目の当たりにしてきたため、どことなく冷めた視線で世の中を見ているところがあるのかもしれません。そのような人たちに「普通の」会社説明会をしてもあまり響かないのは当然です。

 

印象に残る会社説明会とは

若者文化を理解していることを示し、いわば仲間だと思わせることは求職者の心をつかむポイントです。具体的に言うなら、たとえばこういう方法があげられます。会社説明会で上映するリクルート動画を制作するのは、既に一般的かと思います。そこで、動画のなかに少し笑える要素を盛り込んでおくのです。企業側が求職者のレベルにまで降りていって、一種のエンターテイメントとして楽しませるというわけです。爆笑を誘う必要はありません。ほんの少しの笑いで構いませんが、実はたいへん効果的でメリットも多いのです。

お固いはずの会社説明会で笑ったという体験は必ず印象に残ります。もちろん、笑わせ方にもよりますが、通常は高評価につながりこそすれ悪印象を与える可能性は低いはずです。また、これは緊張でガチガチになっている人をほぐしてあげ、いつもの自分で挑んで欲しいという親心でもあります。

 

会社説明会で動画がもたらす効果とは

笑わせるばかりがリクルート動画の役割ではありません。優れた映像作品は見ている人の心に入り込み、思いのままにコントロールすることができます。たった数十分の動画を見せるだけで、企業に対するイメージをガラッと変えてファンにすることさえ可能なのです。

 

短時間で必要な情報を与える

映像や音声、場合によってはテロップなども活用し、できるだけ短時間で必要な情報を理解させます。書籍を何時間も読む程度の情報量を、圧縮して求職者に刷り込むのです。もちろん、紙媒体を否定するものではありません。会社案内パンフレットには思い返した時にすぐ確認できるメリットがあります。

 

ドキュメンタリーで信頼性を補強する

リクルート動画なら、会社説明会に参加できない人たちにも出演してもらうことができます。こちらを信頼してくれている顧客やお取り引き先の社員の声などを交え、ドキュメンタリータッチで描いていくのも良いアイデアでしょう。短時間で多くの出演者が「証言」してくれればインターネット上にある出どころ不明な悪評より、よほど説得力があります。

 

見栄えの良い演出で心をひく

テレビや映画をあまり見ず、素人が作ったYouTube動画などに親しんでいる世代は、意外なことに高い技術で作られた映像に慣れていません。プロが映像制作を監督した動画を見ただけで、さすがに企業はレベルが違うと素直に感心してくれることもあるのです。求める人材像と合った動画を設計しておけば、採用活動の効率も上がるでしょう。

 

リクルート動画を使った企業と使わない企業の差

高い訴求力を持った動画は自然とSNSなどで共有され、説明会以上に拡散していきます。しかも、先に述べたように動画は切り貼りが困難です。文章のように都合の良い、もしくは都合の悪い部分だけが抜き出されるリスクは格段に減ります。つまり、企業側が意図した通りの情報が伝わりやすいのです。

逆に、そのメリットを利用しなかった場合は単にメリットを失うだけではありません。一斉に送られる採用情報の洪水に埋もれ、採用活動そのものにも苦労することさえ目に見えているのです。

 

まとめ

インターネットの普及で、採用活動の場は大きく変化しました。あふれる口コミに戦々恐々としている人も多いでしょう。しかし、その拡散力にリクルート動画を乗せられれば、逆にメリットを得ることができるのです。迫力ある現場を必ず持つ、製造業ならではの見せ方を意識して、映像制作に取り組みましょう。

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